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「人を招く家?」  口に運びかけた団子を途中で止めて、いたずらを思いついた子どものような顔の男を、幸村は見つめる。 「そ、人を招く家」 「キキィッ」  頷く彼の肩で、小猿も頷く。 「なんでも、遭難しそうな人を屋敷に招いて、手厚いもてなしをしてくれるんだとさ。で、一晩過ごして朝になってみれば、そんな屋敷は影も形も無くなって、山道の側で目が覚めているってぇ話だ」  持ち上げていた団子を皿に戻し、真○幸村は瞳を輝かせて前○慶次に顔を寄せる。 「なんとも親切で不思議な話で御座るな。して、それがこの甲斐の山にて起こっておる、という事に御座るか」 「ま、そういうウワサってことで、それを確認してみようかなってさ。な、夢吉」 「キィ」  ふうむ、と二人の様子に少し考えて、よし、と深く頷いた幸村が背筋を正した。 「某も、同道させていただきたい」  あいにく、こういう事を軽く諌めつつ止めてくれる彼の忍は、任務中で不在であった。  ~~山に出かけた二人は家に招かれ、胸奥に住まう遠い人と語らう。~~ PIXIVサンプル・アドレスhttp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=709591

「人を招く家?」  口に運びかけた団子を途中で止めて、いたずらを思いついた子どものような顔の男を、幸村は見つめる。 「そ、人を招く家」 「キキィッ」  頷く彼の肩で、小猿も頷く。 「なんでも、遭難しそうな人を屋敷に招いて、手厚いもてなしをしてくれるんだとさ。で、一晩過ごして朝になってみれば、そんな屋敷は影も形も無くなって、山道の側で目が覚めているってぇ話だ」  持ち上げていた団子を皿に戻し、真○幸村は瞳を輝かせて前○慶次に顔を寄せる。 「なんとも親切で不思議な話で御座るな。して、それがこの甲斐の山にて起こっておる、という事に御座るか」 「ま、そういうウワサってことで、それを確認してみようかなってさ。な、夢吉」 「キィ」  ふうむ、と二人の様子に少し考えて、よし、と深く頷いた幸村が背筋を正した。 「某も、同道させていただきたい」  あいにく、こういう事を軽く諌めつつ止めてくれる彼の忍は、任務中で不在であった。  ~~山に出かけた二人は家に招かれ、胸奥に住まう遠い人と語らう。~~ PIXIVサンプル・アドレスhttp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=709591